コラーゲンペプチドも含めて様々な食品原料について、原料メーカーや製品メーカーが大学などの研究機関と共同でエビデンスを時々発表します。
つい先日も、健康食品メーカーが大学教授監修のもとに、コラーゲンペプチドの継続摂取とひざ関節への影響について発表しました。
このメーカー名や具体的な内容については、この記事では触れません。
メーカーが主導で、会長や役員に関連する分野の大学教授などを据えて特定の原料についての学会のようなものを創るということは昔から行われています。
健康食品分野で発表されるエビデンスは、ほとんどがこのような学会での発表です。
食品分野の学会では「日本農芸化学会」など、本来の学会があるのですが、当然ながら発表するにしてもその査読審査はそれなりに厳しく、いいかげんな研究では発表すらできません。
論文となると、かなりのレベルの研究である必要があります。
かたや、メーカー主導の学会のようなものでは、かなり自由に発表ができますから、内容を見ると「???」というものも多いというのが現実です。
もちろん、学会のメンバーや歴史によってレベルの高いところもあります。
冒頭で紹介した、ある会での最近の発表の内容が、個人的には「???」でした。
コラーゲンペプチドの効果が裏付けられるのならば大歓迎なのですが、この発表には逆のイメージを与えかねない印象を受けたのです。
簡単に言えば、メーカー利益のための強引な発表のような・・・
行政の規制緩和への期待が高まる昨今ですが、その流れに比例して「自主規制」の強化が必要になると考えています。
健康食品関連メーカー発信のエビデンスにも、信頼性の構築が課題でしょうね。
2013/2/17